(無旋律の音声のための)祈りのない賛歌とパルティータ//と、…朝日から/と、あなたは/なぜ?ふと/目を。目を、…ええ//詩;03




(承前)

   好きですか?花は ;contrapunctus à 4

    どうして?な

   雨にぬ、…飛沫を

    なぜ?きみは

   かぶ、…ちっ。海に

    ぼくを見ないの?

     蘭?…しろい

   窒息してしまった、あの


   花は?

      かなしいくらいに

    雨にぬれ

     蘭?…あれは

   花は

      あざやかな、そして

    飛沫をかぶった

     蛇を。まきついて

   花

      あやうい色彩が、いい

    溺死を。海に

     絞め殺してしまっ

   は、…あっ!


   蘭?…花は

      かくしなさい。くすりゆびをも

    花?

     いや。殺したのだ、蘭が

   頸を切られても

    なに?花。その

     蛇を。あの、まっしろい

   流さないのだ

    花。名は、

   血をは。一滴も


   どこに?

      ちがうよ。それ

    波など、すこしも

     爆弾を、咬まされた

   ど、…ええ

      おれじゃな。…ええ

    波うちぎわにも

     花弁を。いっしょに

   そう。ど

      お前は沈黙していよ。顔をもそむ

    波立ちなど、なぜ?

     とむらいませんか?

   こ。どこに?


   だから、 ;responsorium à 4;01

    ええ

   われわれはむしろ


見よ。あえてこのわれわれの悲惨を

   花。ふみにじられ

    いちどもぼくは

     ひからびてしまっ、もう

   花。にぎりつぶされ

    見たことがない

     見わたすかぎりの

   花。かきむしられ

    雨を。それは

     曠野。…と

   花。たたきつけられ


   見ませんか?海を


   朝日から、…と

    蘭?いま

   わたしは目を

    背後で。すこし

   と、…ふ。なぜ?

    ささやきあいませんか?

   ふと。その


   だから、 ;02

    ええ

   息をころ、…やめて


聞け。あえてこのわれわれの歎きを

   花。なすりつけられ

    いちどもぼくは

     ひびわれてしまっ、もう

   花。むしゃぶられ

    見たこ、り。降りしきる

     見わたすかぎりの

   花。咀嚼しかけられ

    雨を。それは

     曠野。…と

   花。吐かれ、は。…え?


   傷めないで。ぼくを


   朝日から、…と

    蘭?いま

     花ま

   わたしは目を

    かたわらで。やや

     け。びらっ

   と、…ふ。なぜ?

      わた

    見つめあいませんか?

     おっ。花、あ

   ふと。その


   だから、 ;03

    ええ

   見ません…あっ。あの


知れ、あえてわ。すばらしい陽光のなかで

   花。もみしだかれ

    いちどもぼくは

     ひ、…ほら。接近を、ひずみが

   花。切り刻まれ

    見たこ、あっ。霧にも似た

     つまさきに、ぼくらの

   花。は、ええ。それ

    雨を。それは

     曠野。…と

   花。なに?それ


   なんの花ですか?

    海を。花だら、…え?

     見ませんか?

   朝日から、…と

      好き?海

    蘭?いま

     花まみれ。おっ

   わたしは目を

      花?ええ

    かかとの裏。若干

     だらけ。びら

   と、…ふ。なぜ?

      わたしはむしろ

    抱きしめようとし、…ん。ませんか?

     おっ。花、あ

   ふと。その


花びらだらけの海を ;recitativo

   なんの

      ん?

海を、

   見ませんか?

      花?なん

ええ、花びらだらけの海を。見ませんか?わたしは好きなのだ。むしろ花まみれの

   花を?

      わたしたちは

         花たちを?

海が。ええ、あえて

   花を?

      あっ

そう、


   見ませんか?海を ;cotrapunctus, capriccioso à 4

      え?花だらけの

    汚染された

     に、花に

   花だらけの

    花。その匂いと

     見ませんか?汚染さ

   海を。花びら

    色彩にひたすらなあまやぎが

   だら、花ま


   み


   ええ。好きなのだ

    わたしは

   きみも


   どう?


   びら、ら ;sequentia à 3;01

    それらは、まだ

     赤。あっ

   い。花

    ほころびさえ

     それはたぶん

   ら。び

    し。て、…そう

     空の反映。焼けおちる

   ら、

    いないのだか

     ん?いつかの

   ら


   ら。ほら

    どう?

     きみは?

   ら。花?


   びら、ら ;02

    それらは、まだ

     しろ。あっ

    かおりはじめさえ

     たぶん、それはね?

   ら。び

    し。て、…そう

     気泡の反映。水没する

   ら、

    いないのだか

     ん?きみの

   ら


   ら。ほら

    そう、

     きみは?

   ら。花?


   びら、ら ;03

    それらは、まだ

     あおい、いっ

    はじけそうでさえ

     って、…だからたぶん

   ら。び

    し。て、…そう

     たくらみが、わたしにひそめられている

   ら、

    いないのだか

     ん?はじけたの?

   ら


   ら。ほら

    あるいは、ね?

     きみは?

   ら。花?


   びら、ら ;04

    それらは、まだ

     むらさきの、おっ

   い。花

    つぼみきりさえ

     それって、ね?たぶん

   ら。び

    し。て、…そう

     色彩の翳り。いろ褪せる、昏む

   ら、

    いないのだか

     ん?寸前の

   ら


   ら。ほら

    莫迦にするな!

     きみは?

   ら。花?


   びら、ら ;05

    それらは、まだ

     黄変。いっ

   い。花

    ふくらみかけさえ

     たぶん、だよ?だけど、

   ら。び

    し。て、…そう

     崩壊。なにかの浸蝕してゆく

   ら、

    いないのだか

     ん?予兆を

   ら


   ら。ほら

    あり得なっ、…だろう?

     きみは?

   ら。花?


   びら、ら ;06

    それらは、まだ

     昏み。いっ

   い。花

    ほのめいていさえ

     それはたぶん

   ら。び

    し。て、…そう

     色彩それ自体の倒壊として黒いその陥没を開口してゆく

   ら、

    いないのだか

     陥穽。ん?須臾の

   ら


   ら。ほら

    死んでくれ。…むしろ

     きみは?

   ら。花?


   びら、ら ;07

    それらは、まだ

     炸裂を、まなざしに

   い。花

    きざしだしてさえ

     それら無際限に

   ら。び

    し。て、…そう

     生滅を。すでに

   ら、

    いないのだか

     ん?ざわめかせつづけていたのだか

   ら


   ら。ほら

    ら

   ら。花?

      ら

    どう?

     きみは?

   ら。花?

    ら

   ら。ほら ;attacca;cotrapunctus, capriccioso à 4

    それら、そう

   花たち

      そう。あれら

    はなたちは、まだ

     びら、い。び

   が。び。ら

      ええ。あの色彩を

    きざされてさえも

     あ!花たちは、…どう?

   ら、ち。たち

      綺羅めきを、おおい

    いないのだから、ね?

     ら。ら。たち

   ら、い。び

      かくすかの、

    そう。猶も

     綺羅めきであっ、もはや。ええ

   ら。ら。ち

      そう。あれら

    はなたちは、まだ

     が。花び。ら

   花び。が、ら

      ええ。あの色彩を

    きざされてさささ。ええ、さえも

     見えた。あまりにも

   ら、ち。たち

      綺羅めきを、おおい

    ら。それら。そう

     びら、あっ!

   花び。が、ら

      かくすかの、

    いないのだから。ね?

     ええ、花たちはどう?

   ら。ら。ち

      そう。あれら

    はなたちは、まだ

     いっ。ら、び

   ら、い。び

      ええ。あ、色彩を。あ、

    きざされてさえも

     孤立であっ、すくいようのない。ええ

   ら、ち。たち

      綺羅めきを、おおい

    そう。猶も

     花。ら、

   が。び。ら

      かくすかの、

    ま。はなたちは、まだ

     見えた。あまりにも

   花たち

      そう。あれら

    きざされてさえ、やめっ!も

     いっ。い、…え?

   が。ほふった ;attacca;cadenza

      ふ。ふ、ふ

    それでもぼくらはあの

     が。ほふっ

   海を。ほふっ

      うっ。ふ

    水平線のむこう。で

     海を。ほふっ

   そう。ふっ

      ふれよ

    きえた綺羅めきを傷み    

     そう。ほふっ

   た。海を、…なぜ?


   好き、と ;aria

   きみが、…ええ

   ささやいたの、ん?

   だから、ね?


   そう。だからぼくらは、…ええ

   すべての海を

   花で、すべての

   花で満たそう、と


   そう。あふれかえらせ

   ささげよう、と

   そう。きみに、…ええ

   ささやきの


   記憶されていたうちに、…ええ


   ささげたのだ

      ん、

     ささや

    さ、…え?

     ささげ、だ!

      ええ。だ!しかもささやかな?

       あっ

   なに?


花びらたちが海をほふった、あの海を。…見ようよ ;recitativo


2023.04.13. le-ma











Lê Ma 小説、批評、音楽、アート

ベトナム在住の覆面アマチュア作家《Lê Ma》による小説と批評、 音楽およびアートに関するエッセイ、そして、時に哲学的考察。… 好きな人たちは、ブライアン・ファーニホウ、モートン・フェルドマン、 J-L ゴダール、《裁かるるジャンヌ》、ジョン・ケージ、 ドゥルーズ、フーコー、ヤニス・クセナキスなど。 Web小説のサイトです。 純文学系・恋愛小説・実験的小説・詩、または詩と小説の融合…

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