アラン・ダグラス・D、裸婦 ...for Allan Douglas Davidson；流波 rūpa -113 //空。あの色を/沙羅。だからその/あなたも、まだ/まだ知らない//01

以下、一部に暴力的あるいは露骨な描写を含みます。ご了承の上、お読みすすめください。

また、たとえ作品を構成する文章として暴力的・破壊的な表現があったとしても、そのような行為を容認ましてや称揚する意図など一切ないことを、ここにお断りしておきます。またもしそうした一部表現によってわずかにでも傷つけてしまったなら、お詫び申し下げる以外にありません。ただ、ここで試みるのはあくまでもそうした行為、事象のあり得べき可能性自体を破壊しようとするものです。

　　　生滅にふれない

　　　波。とめどない

　　　綺羅ら。沈黙し

　　　海。雲は、いま

　　　静謐。無造作に

　　　雲母。そこに

　　　かたむき、ひたすらに

　　　空。冴えていた

　　　静寂。無防備に

　　　つらなるざわめき

　　　それら、つばさに

　　　あの微風は？

　　　あの鳥たちは？

　　　わななきあうべき

　　　もう、すでに

　　　いぶきは、どこに？

　　　羽音は、どこに？

　　　もう、すでに

　　　はばたきあうべき

　　　あの鳥たちは？

　　　完璧な滅び

　　　色だけ残し

　　　どこ？夜。すでに

　　　朝焼けは

　　　ほろび去り

　　　倒壊。瓦解し

　　　どこ？夜。そこに

　　　塵風は

　　　立ちのぼり

　　　燃えて燃え尽き

　　　どこ？夜。すみやかに

　　　火焰は、どこ？

　　　朝焼けが

　　　空。あざやかに

　　　さらされない

　　　いまだ、まだ。沙羅

謂く、ん？かたクなに。そノ向こうヲハ。まシて窓ノほうをハ。男ハ。見な蚊った。

　　　ふれずにいま猶もとどまりつづけてさえもいたのに

　　　　　思い描こうか？

　　　　うつくしく、ただ

　　　　　　褐色。その肌を

　　　波。とめどない生滅に

　　　　　より添わせ

　　　　清潔で、で、…ね？

　　　　　　あざやかすぎた

　　　無防備な綺羅ら

　　　　　夜のか。か。河馬。莫迦。かば…ね？

　　　　いたたまれないほどに

　　　　　　思い描こっか？

　　　海。雲が、いま

謂く、

　　　ふれずにとどまりつづけていたのに

　　　波。とめどない生滅に

　　　無防備。綺羅ら

　　　海。雲は、いま

　　　沈黙。ただ

　　　遠鳴りあうべき

　　　微風。四方に

　　　あの羽根風は？

謂く、灼ケテいた蚊ら。肌ガ詩呂かった。爪が意味ウォ。捉ゑタゆビをまなざシがさがした。見た。ゆヴィさきを男は。

　　　静寂。だから

　　　　　思い出そっか？

　　　　きれいで、ただ

　　　　　　褐色。その肌を

　　　雲母をさらして

　　　　　キスしよっか？かさっ。ね？…ね。え？あわせ

　　　　しずかで、そして

　　　　　　日射しに…ね？ふれ

　　　かたむき、ひたすらな

　　　　　夜。え？夜のん？死屍に

　　　　いたましいほどに

　　　　　　思い出そっか？

　　　雲が、沙羅

謂く、

　　　静寂。赤裸々な

　　　雲母を。そこに

　　　かたむき、ひたすらな

　　　雲。沙羅

　　　静寂。赤裸々な

　　　つらなるざわめき

　　　つばさに、それら

　　　あの微風は？

謂く、須臾に。微熱ガ。鼻孔に感ジラレタ。締マった。喉が息をとめた。男は。

　　　はばたき。鳥たちは？

　　　　　せめて、ん。わずかに

　　　　落ちたの？

　　　　　　見ていた…見。見て、…なに？見

　　　羽音。すみやかな

　　　　　きみがね、ね、ねね、ね、笑えば

　　　　さえずらないまま

　　　　　　ひとり、そこで

　　　つばさ。さわぎだち

　　　　　夜は、ん？せめて

　　　　いちどさえ

　　　　　　屍なす、夜

　　　轟音は？沙羅

謂く、

　　　はばたき。鳥たちは？

　　　羽音。すみやかな

　　　つばさ。さわぎ

　　　轟音は？沙羅

謂く、須臾に。走った。昏ミがコすレた。睫毛がマ罵たイた。男は。

　　　鳥らは？あの

　　　　　滅びてゆけたのだろうか？めざましいほどにやさしく

　　　　はばたき。そのまえに

　　　　　　記憶した。ただ鮮明な

　　　わななくべきだった

　　　　　うとましいくらい

　　　　落ちた？

　　　　　　凄惨なほどに

　　　いま、すでに

　　　　　滅びてゆけたのかな？やさしく

　　　　はばたかないまま

　　　　　　記憶した。ただ残酷な

　　　いぶきは？沙羅

謂く、

　　　どこに、鳥たちは？

　　　わななくべきだった

　　　いま、すでに

　　　いぶきは？沙羅

謂く、蚊たむウィた。樹木に糸杉ノ肉体が、鳥葬サレタ生きた魔ま亞った。忿怒がまタ屈辱が阿った。咬マせた。熱狂ノみスデに傷ミは口蓋に、ある息ノ太古に。遠ウィ転生のいクた毗かの時には。屠らレた鳥たチにすぎな蚊った翳りに燃ウェるようだった。眼窩ハ思った。

　　　鳥らは？

　　　　　夜は、せ、…さ。ね？めて

　　　　いちども

　　　　　　屍なす、夜

　　　はばたくべきだった

　　　　　あなたが、…さ。ね？笑えば

　　　　飛びたつまえに

　　　　　　見。見ひとり、そ…どこ？そこ。で

　　　いま、すでに

　　　　　せめて、…さ。ね？かすかに

　　　　落ちたの？

　　　　　　見ていた

　　　鳥らは？沙羅

謂く、

　　　ひびき。鳥たちは？

　　　はばたくべきだった

　　　いま、すでに

　　　鳥たちは？沙羅

謂く、うぉ。うぉ。名うぉ。ズォヌォ。

　　　見ひらいた眸に

　　　青。虹彩

　　　沙羅。なにも

　　　見えはしない

　　　なにも見はしない

　　　沙羅。なにも

　　　ブルーの虹彩

　　　ひらかれた眸

謂く、思ウィだセな蚊ったから。名ウォその沙羅と。男は。名づけタ。少女に眠ル麻ま、比羅きキった瞳孔を。

　　　朝焼けが

　　　　　そこ。捨てられたそこ

　　　　見はしなかった

　　　　　　きざした。焰は

　　　翳りのみ。空に

　　　　　いぶっ。ぼくだけを？色彩。せめて

　　　　あなたは、そこに

　　　　　　色彩。ぼくを？そっと

　　　さらされない

　　　　　焰は、…なに？いぶき

　　　　見はしなかった

　　　　　　いつ？捨てらいつ？

　　　沙羅。夜は焼けたのに

謂く、

　　　朝焼けが

　　　翳りあう空に

　　　さらされない

　　　夜を焼くのに

　　　はなたれ、すでに

　　　熾火のように

　　　火焰。すでに

　　　色彩もない

謂く、知らなかった蚊羅。ソノ名を沙羅ト。男ハ。名ヅけた。眠ル少女に綺羅メ蚊せ、双渺を。

　　　滅びていた。もう

　　　　　そこ。ん？捨てられていた、そ

　　　　見なかった

　　　　　　燃えあがるしかないのだろうか？

　　　置き忘れられ

　　　　　キスしな…色彩。せめて

　　　　あなたは、そこに

　　　　　　色彩。…あくまでも完璧にひみつで、さ

　　　まだ。夜は

　　　　　燃えあがろうと？猶も

　　　　見なかった

　　　　　　捨てら…ね？

　　　綺羅めきのむこうに朝焼けは

謂く、

　　　滅びていたのに

　　　色彩だけ置き

　　　まだ。沙羅。夜は

　　　綺羅めいていながら朝焼けは

謂く、男ハ。指を。曲げ蚊けた。だ蚊らくすり指に。そノ右手。アった。傷みが男は。そノ褐色ノ素肌ウォ。返り見な蚊った。眠る。比ラいたま魔に目を少女は。かたワらに。目醒メない。知ってウィた。

　　　青い眸さえ、猶も、もう

　　　　　夢を？

　　　　眸に。いまも

　　　　　　夢。眠りに、夢

　　　言葉さえ。もう

　　　　　ひらかれたまま

　　　　なにが？

　　　ささやくべき

　　　　　夢。琥珀色の眸も、夢

　　　　綺羅めき。その

　　　　　　夢を？

　　　なにも。沙羅

謂く、

　　　そこ。…ね？猶、もう

　　　眸。青。綺羅。

　　　見ひらいたまま

　　　まなざし。いま、ほら

　　　ん？見ていた。その

　　　なにも。かたわらに

　　　ささやくべき

　　　消えた。沙羅

謂く、夜だった。陀蚊らなかッた。曙光はい麻だ夜に。寝台ノう江に。窓際に。部屋に。ホテルに。海辺のそこに。男は。引き攣けルようにシて。目ヲ。醒まシた。

　　　夜が壊れ、もう

　　　　　夢。夢を？

　　　　昏かったの？

　　　　　　焰を、夢

　　　朝焼けが。もう

　　　　　口蓋さえも

　　　　くちばしは、ただ

　　　　　　鳥たちが

　　　さらされない

　　　　　目。だから、その目。夢

　　　　なぜ？その

　　　　　　夢。夢を？

　　　滅びた。沙羅

謂く、

　　　崩壊し、ん？もう

　　　塵風。どこ？夜

　　　くずれ去り

　　　いつ？いま？

　　　ん？朝焼けが

　　　翳り。あの空に

　　　さらされない

　　　滅びた。沙羅

謂く、夜だった。陀蚊らなかッた。曙光はい麻だ夜に。寝台ノう江に。窓際に。部屋に。ホテルに。海辺のそこに。男は。ノけぞルようにシて。目ヲ。醒まシた。

　　　夜が焼け、もう

　　　　　夢。夢を？

　　　　昏かったの？

　　　　　　はばたいた。夢

　　　朝焼け。もう

　　　　　翳り、翳りあいながら

　　　　眼窩。なぜ？

　　　　　　鳥たちが

　　　さらされない

　　　　　逆光に、夢

　　　　なぜ？その

　　　　　　夢。夢を？

　　　いまだ、沙羅

謂く、

　　　燃え尽き、ん？もう

　　　火焰。どこ？夜

　　　燃えあがり

　　　いつ？いま？

　　　ん？朝焼けが

　　　空。あざやかに

　　　さらされない

　　　いまだ、沙羅

謂く、ささやく。