アラン・ダグラス・D、裸婦 ...for Allan Douglas Davidson;流波 rūpa -109 //ふれていたのだ/あなたの目覚めに/その唐突な/沙羅。だから//08





以下、一部に暴力的あるいは露骨な描写を含みます。ご了承の上、お読みすすめください。

また、たとえ作品を構成する文章として暴力的・破壊的な表現があったとしても、そのような行為を容認ましてや称揚する意図など一切ないことを、ここにお断りしておきます。またもしそうした一部表現によってわずかにでも傷つけてしまったなら、お詫び申し下げる以外にありません。ただ、ここで試みるのはあくまでもそうした行為、事象のあり得べき可能性自体を破壊しようとするものです。





謂く、か。見蕩れ、彼が、ふと。いた。なって。見蕩れそうに、

   恍惚が、ただいとわしい

      発熱

    なに?な

     もらさないで

   他人の忘我

      骨さえ、そして

    なにをいま

     もう、きみは

   耐えられないにくしみ

      体液も

    あなたは?

     終わったから

   いらだち。けがらわしい


   いぶきを沙羅は

      くちづけさえ

    抱きしめられれば

     偽善

   ここに、沙羅。いま

      擬態にだけ

    しあわせだった?

     おなじような

   ぶちこわそうか?

      似た

    あわれみなく

     きみの恍惚と

   ひとりだけのその自死を

謂く、ふしだらな孔。死者たち。それら、とろけ、しかもとろけあヒ、だれ?孔。ふしだらな孔。死者たち。それら、ゆらぎ、しかもゆらぎあヒ、だれ?孔。ふしだらな孔。死者たち。

   逸らし目のまま

   あなたのすべて

   沙羅。そのすべて

   無視したままに

謂く、死者たち。孔。ふしだらな、孔。だれ?ゆらぎあヒしかも、ゆらぎ、それら、死者たち。孔。ふしだらな、孔。だれ?とろけあヒしかも、とろけ、それら、死者たち。孔。ふしだらな、

   ひとりだけのその死をも

     きみの陶酔と

    あざむきもなく

      似た

   ぶちこわそうか?

     おなじような

    しあわせだった?

      偽善にだけ

   ここに、沙羅。いま

     擬態

    抱きしめられれば

      くちづけさえ

   いぶきを沙羅は


   いらだち。けがらわしい

     死んだから

    あなたは?

      体液も

   耐えられないにくしみ

     もう、きみは

    なにをいま

      肌が、そして

   他人の忘我

     したたらせないで

    なに?な

      発熱

   恍惚が、ただいとわしい

謂く、な。見蕩れそうに、ふと彼が、かけていた。見蕩れ、

   あやういそこに

   ふれそうなそこに

   沙羅。くちびるに

   無言のままに


   たくらむ。ゆびに

   せめて、猶も

   沙羅。なすろうと

   あたたかみ。皮膚に


   くちびるにだけに

   沙羅。移そうと

   せめて、温度を

   たくらみ。ゆびに


   ゆび。くちびるに

   穢そうとしていた

   わたしの。沙羅

   ゆびさき。それが

謂く、とろけ、それら死者たち。ゆがみあう。

   いじめるように

     はじいて。いま

    翳り。ふいうちに

      恥辱。ぼくたちの

   さいなむように

     爪のさき、そっと

    くちびるにも

      そのゆびさきで

   おしつぶれるまで

     ぼくたちの、羞恥

    ひらかれた、口蓋

      つぶして。いま

   もう、かたちさえ

謂く、ん?

   いじめるように

   さいなむように

   おしつぶれるまで

   もう、かたちさえ


   くちびるに

   その渾沌に

   沙羅の陶酔に

   呼び起こすように


   ゆび。くちびるに

   逡巡していた

   沙羅。それが

   いらだつように


   ゆび。肉体に

   醒まそうとしていた

   わたしの。沙羅

   ゆびさき。それが

謂く、だまれ。それら死者たち、ひずみあう

   いぶき

     聞かせるべき、なんら

    猶も、なにも

      その貪りを、ただ

   あざやかな、いのち

     いうべき、なんら

    ぼくたちは、しかも

      やめないのだった

   昏んだ、いのち

     ささやくべき、なんら

    動じなかった

      須臾にも、ぼくたちは

   息づきつづけて

謂く、と、世界よ、薄き望み。この、ただあるいはなかで。状態の、そのようなものだったのだが、おもわれていた。感傷だったのであるとこそ。わたしのこれは、ない。違い。そうに、そうだ。事実として、たしかに、そしてしろ。思われていたかに彼に、のみ。感傷と、やや唐突なそれが、たとえ思えばいられなかったのだった。嘆息せずには、

   いぶきつづけて

   消え去りもせずに

   あざやかな、いのち

   たしかな滅びに


   息づきつづけて

   いまだあたたかみ

   昏んだ、いのち

   滅びた皮膚に

謂く、ひらき。それら死者たち。つぶれあう

   その肉に

     聞かせるべき、なんら

    猶も、なにも

      きみだけが

   目覚めを、沙羅に

     いうべき、なんら

    ぼくたちは、しかも

      黄泉がえる。きみが

   いのちを、ふたたび

     ささやくべき、なんら

    ゆらがなかった

      執拗に、きみは

   沙羅のまなざしに

謂く、ん?

   その肉に

   目覚めを、沙羅に

   いのちを、ふたたび

   沙羅。そのまなざしに


   接触を、皮膚に

   思い出すような

   沙羅。それが

   なじるように


   ゆび。くちびるに

   嫌悪していた

   わたしの。沙羅

   ゆびさき。それが


   厭い

     聞かせるべき、なんら

    猶も、なにも

      ほのめかされたから

   くちびるに

     いうべき、なんら

    ぼくたちは、しかも

      発されたから

   いちどの引き攣け

     ささやくべき、なんら

    感じなかった

      肌に、温度が

   沙羅の瓦解に

謂く、と。世界よ。薄きこの望み。ただ、事実そうだとこそおもわれながらもたしかに、そして思われ、彼にさえ感傷と、やや唐突なそれが、たとえ嘆息せずにはいられない、

   厭い

   くちびるに

   いちどの引き攣け

   沙羅。その瓦解に


   ゆび。くちびるに

   いたぶるような

   沙羅。それが

   たしかめるように


   ゆび。くちびるに

   ふれようとしていた

   わたしの。沙羅

   ゆびさき。それが

謂く、彼も。骨格を。その垂直に。

   その崩壊に

      ほら

    犠牲者

     そこに、だから

   残酷をあげるよ

      わたしの息が嘲笑を

    おれこそが?

     体液が、あなたの

   軽蔑をあげるよ

      ほら

    留保なき

     だから、そこに

   その消尽に

謂く、だまれ。それら死者たち。ゆらぎあヒ、ゆらぎ、それら死者たち。とろけあヒ、とろけ、それら死者たち。ゆがみあヒ、ゆがみ、それら死者たち。そこに、

   見捨てたままで

   沈黙のままで

   笑い聲さえたたないままで

   無言のままで

謂く、そこに死者たち。それら、ゆがみ、ゆがみあう死者たち。それら、とろけ、とろけあう死者たち。それら、ゆらぎ、ゆらぎあう死者たち。それら、だまれ、

   その死屍に

     だから、そこに

    留保なき

      ほら

   軽蔑をあげるよ

     汗が、あなたの

    きみ、ひとり

      わたしの息が屈辱を

   残酷をあげるよ

     そこに、だから

    犠牲者

      ほら

   その死滅に

謂く、彼も骨格を、その。垂直に、

   その死屍に

   軽蔑をあげた

   残酷をあげた

   その死滅に


   わすれられたように

   すてられたように

   沙羅は、ふいに

   なぜ?…そこに


   見つからないのに

   沙羅。なにも

   須臾にさえも

   ささげる意味など

謂く、ゆらぎ。それら死者たち、とろけあう

   その殲滅に

     だから

    無慚な鼻孔

      波紋を曲げた

   あげよう。せめて

     ひたいがくすぐり

    きみは

      壁に陽炎が

   沙羅だけに

     顎をあなたの

    犠牲者の

      ほら

   残酷を、あなたに

謂く、彼がその骨格を、垂直に。

   その殲滅に

   あげよう。せめて

   沙羅だけに

   残酷を、あなたに


   かけらもないのに

   沙羅。なにも

   わずかにさえも

   笑むべき意味など


   その亡骸に

     だから

    追い詰められた眉を

      見えないだろうか?

   あげよう。せめて

     髪がなすられ

    きみは

      もう未来など

   沙羅だけに

     顎にあなたの

    犠牲者の

      ほら

   残酷を、あなたに

謂く、たしいほど。い?いたっ。じらしいほど。いたっ。ましいほど。いたっ。たいっ、もう、かすぎて。らっ。やわたっ。たっ。

な。やわらか、いっ。しかもみ。いたっ。いたっ。いたみ

   その亡骸に

   あげよう。せめて

   沙羅だけに

   残酷を、あなたに


   無言のままで

   唾液の綺羅で

   忘我にまで

   その恍惚にまで


   間歇的に

   須臾のつらなり

   とぎれとぎれに

   あきらかなふるえを


   ゆびさきに

   わなないた笑みが

   沙羅。わたしに

   なぜ?…そこに


   くちびるに

   笑みの苦悶が

   沙羅。すでに

   なぜ?…そこに

謂く、とろけ、それら死者たち。ゆがみあう。ゆがみ、それら死者たち。そこに、だまれ。

   そのくちびるに

     だから

    苛酷な眉を

      壁を擬態した

   あげよう。せめて

     汗がぬらし

    きみは

      壁に蜥蜴が

   沙羅だけに

     顎をあなたの

    犠牲者の

      ほら

   残酷を、あなたに

謂く、いたいたしいほど。いじらしいほど。いたましいほど。もう、やわらかすぎて、やわらかな、しかもいたみ。いたっ。いたみ。

   そのくちびるに

   あげよう。せめて

   沙羅だけに

   残酷を、あなたに


   無言のままで

   歯のしろさまで

   手ざわりまで

   その温度まで

謂く、だまれ、それら。死者たち、ひずみあう。

   軽蔑?

     ぬらしただけ。きみが

    なにをたかぶらせたというのだろう?

      つぶされていただけ。きみに

   くちびるに

     体内は、なににも

    なにを?

      ただ

   くちはてた、昏い

     ふれられなかった

    きみは体内に

      いりぐちで

   沙羅の死滅に

謂く、彼が、…ん?彼に、背ぼねは、彼の、伸ばされきろうとしていた。おもむろに、

   軽蔑?

   くちびるに

   くちはてた、昏い

   沙羅の死滅に


   ゆび。くちびるに

   いたわるような

   沙羅。それが

   さぐるように


   ゆび。くちびるに

   なぐさめようとしていた

   わたしの。沙羅

   ゆびさき。それが

謂く、ひずみ。それら死者たち。はじけあう

   とまどい?

     いちどもきみを

    なにがいたぶったというのだろう?

      ふれさえも

   くちびるに

     やさしいまま、それ

    なにが?

      なにも

   ひらかれた、昏い

     いたぶらなかった

    きみの体内を

      ふれさえ

   沙羅の死体に

謂く、…彼が、ん?彼に、背ぼねは彼の、いた。伸ばされようとしておもむろに、

   とまどい?

   くちびるに

   ひらかれた、昏い

   沙羅の死体に


   ゆび。くちびるに

   しのびよるような

   沙羅。それが

   さぐるように


   ゆび。くちびるに

   ふれようとしていた

   わたしの。沙羅

   ゆびさき。それが

謂く、その背ぼねを、しかもおもむろに、…だれ?

   孤立を描いた

      胸もとに

    陽炎のしたに

     うざったいほど

   沙羅。ひとり

      いま

    もう、放棄した

     うぶ毛?ぬれ

   まばたきに、わたしが

      にじみ、綺羅めきが、にじみ

    息をすい

     ひたい

   孤立を傷み

謂く、死者たち。孔。ふしだらな、孔。だれ?ゆらぎあヒしかも、ゆらぎ、それら、死者たち。孔。ふしだらな、孔。だれ?とろけあヒしかも、とろけ、それら、死者たち。孔。ふしだらな、孔。だれ?ゆがみあヒしかも、ゆがみ、それら、死者たち。孔。

   孤立をあばき

     脇をも

    息をはき

      這い、白濁が、這い

   逆光に、沙羅が

     汗が顎を

    わたしはいぶいた

      いま

   沙羅。ひとり

     いやらしいほど

    陽炎のしたに

      二の腕に

   孤立を描いた

謂く、…だれ?おもむろに。しかも、背ぼねを。その

   孤立を描き

   そこに、沙羅が

   沙羅。ひとり

   孤立を描いた


   あかるみに、沙羅

   逆光に。清潔に

   陽炎のしたに

   綺羅。翳り


   発光。海は

   光り射すまま

   綺羅の散乱。そこに

   窓の向こうには









Lê Ma 小説、批評、音楽、アート

ベトナム在住の覆面アマチュア作家《Lê Ma》による小説と批評、 音楽およびアートに関するエッセイ、そして、時に哲学的考察。… 好きな人たちは、ブライアン・ファーニホウ、モートン・フェルドマン、 J-L ゴダール、《裁かるるジャンヌ》、ジョン・ケージ、 ドゥルーズ、フーコー、ヤニス・クセナキスなど。 Web小説のサイトです。 純文学系・恋愛小説・実験的小説・詩、または詩と小説の融合…

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