ジュリアン・O、浸蝕。そして青の浸蝕 ...for Julian Onderdonk /a;...for oedipus rex #130



以下、一部に暴力的あるいは露骨な描写を含みます。ご了承の上、お読みすすめください。



(承前)

「なにもわかってない。親っていうものを、さ。赦してくれとか?どのつらさげてお前、おれに言える?…息子が詫び入れしなきゃいけないような親なんかいるか?こどものためなら、いまお前、海に飛びこめって言われても簡単だよ。感謝?親への?恩?…必要ない。かわいくてしかたないんだもん。あたりまえなんだもん。この子のためなら死ねるって。だから、お前、あくまでもお前のしあわせのためにだけ生きてくれれば。それで、おれらなんか、…そうだよ?いいの。おれらのことなんか、忘れて、見棄てて、返り見なくて、それで全然まったく一切かまわないの。…な?わかるよ、

   なっ

お前も。

   なっ

      な?

おれと、

   なんっ

      な?

         な

おれやお母さんの

   な?

気持ちが。もっと、

   なっ

      な

         な?

年取って、

   なっ

      な

で、

   なんっ

お前にもいつかこどもができたら」

「わか」微笑。「おれ、ね?」と。波紋。ふいに、いまだ、寒気をともなう昂揚に声をふるわせかけたまま「なに?」

「おれ、」波紋。こ馴れない微笑とともに「その気持ち、」

   あえて、わたしは

      ら。なれたか

ささやく。「たぶん、

   さ迷うことを

      強いよ。もう

もうすぐ

   やめたんだ。もう

      ら。なれるか

わかると

   もう

      らっ

思う」

   知ってる。もう ;aria

   感情のすべて。きみの

   感覚の、視野の、それらの

   すべてをも。そう

   わたしも

あなたがくれた愛。愛に、たぶんもうわたしは感謝などしないね?だって ;responsorium à 3

   愛。愛に

    いいよ。いまも

     父よ。そして

   愛という、その

    抱きしめて。あなたは

     母よ。わたしを

   ことば。あの、ただあられもない

    すがりつきたいね?

     愛している、その

   不可解に


   だれもがいつか

    わたしに。ひたすら

     ふたり。その風景をしか知らな

   とまどったものだが


だって、あなたが…ね?わたしを惜しみなく愛したと謂う事実は

   いったいどれほどの

    はがいじめにするほどに!

     そう。かわいそうなものたち

   傷みさえもが

    恥じらいも、そう

     そう。報われず、または

   不安と、そして

    ためらいもなく

     そう。報われることをなど

   焦燥さえも、が


当然にすぎないと、いま。すでに

   しかも、あきらかに

    いいんだ。あなたは

     かならずしも、求めもせずに

   愛する以外に、え?もう

    わたしを思う、それだけがすべてで

     愛し続けた

   それ以外、如何なるすべなどなにもなかっ…いま。った、と


確信してい


   と



   と。もう ;contrapunctus à 4


   足もとに、風が

    どうすればいい?

   吹き荒れたような

    叫びそうだ、と

     沈黙さえできはし、かつ

   そんな感覚が


   波紋。そして


   あ

      目じりに、しかも

    感情が?または

     叫び得る、その

   あ

      ひかり。横殴りの、…が

    感傷的な、やや

     可能性をすべて

   あ

      からまってさえ、い

    爆発的かつ衝動的感動

     得られはしなかっ…ええ。それら

   あ。そして


   波紋。そして


   わたしがひとり

      波紋。それら

    こころを、いま

     発熱。細胞が

   もう。まぶたを傷めて

      綺羅めきをしか

    切り裂き、まっすぐ直視してみたら

     感傷的な、ん?もはや

   あなたをひとり

      かっ。さらさない波紋

    たぶん。ざわめきたっていただけの

     ひたすら、ええ。暴発を

   もう。取り残して仕舞い


   ひとめ、いっ。あなたを

      連鎖させてゆ、ゆ、ゆ、

    なぜだろう?あなたに

     だからとめどもない

   見出した時には

    感覚。見棄てられた?…と、もう

     波紋。それら

   はっきり、明晰ないわば

    ふれあえたのに

   絶望が。ふと


   わたしを


   おぼえていますか? ;antiphona

    見蕩れていい?いま

   そうでしょう?

    あきらかに

   わすれられないでしょう?

    あざやかなまでに、もう

   そうだったでしょう?やがて


   信じられはしな…そう。ないくらいに

    わたしもたしかに

   うつくしく、そして

    そうなるように

   すこやかになった

    かわいらしくて

   きみを。ただ


   いとおしくて、ただ

    無理やりにつくった

   わたしの、いつでもの

    きみのためだよ?

   しあわせをだけ

    ほほ笑みのうちに

   願っていたでしょう?


   なぜ?きみを

    眼の前に

   見飽きない?

    わたしの姿が

   あんなに、あれら

    まったく、気配も

   思えば、厖大な時間をかけて


   なかった朝にも

    見つめていたのに

   あなたは、明晰に

    傷み?やや、

   わたしを思って

    ひだりにかたむく

   あなたは、明瞭に


   歩き方。その…は

    力強いわたしを

   微妙な、身体部位に

    見ていたのでしょう?

   ともあれ、きみは

    そうでしょう?

   きみのためだけに


   生きていて

    ええ、

   知っ












Lê Ma 小説、批評、音楽、アート

ベトナム在住の覆面アマチュア作家《Lê Ma》による小説と批評、 音楽およびアートに関するエッセイ、そして、時に哲学的考察。… 好きな人たちは、ブライアン・ファーニホウ、モートン・フェルドマン、 J-L ゴダール、《裁かるるジャンヌ》、ジョン・ケージ、 ドゥルーズ、フーコー、ヤニス・クセナキスなど。 Web小説のサイトです。 純文学系・恋愛小説・実験的小説・詩、または詩と小説の融合…

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